いじめの未然防止 オ 他者と協働する態度の育成

いじめの未然防止の取組
ア 自己指導能力の育成
イ わかる・できる授業づくり
ウ 「居場所づくり」と「絆づくり」
エ 人権意識の高揚と規範意識の醸成
オ 他者と協働する態度の育成
ヵ いじめの未然防止教育の実施?
キ゚ SOSの出し方に関する教育の推進

 いじめの未然防止の取組は前回示したように上の7つの取組でした。今回は「他者と協働する態度の育成」について示します。

 
 1 教育活動
  (1)体験活動の重視
 まず、教育活動として学校行事の中に協力して成し遂げることの大切さを感得できる行事を多く取り入れます。具体的には「ブロック制での体育会」「合唱コンクール」「文化祭」「班行動を含む修学旅行」などです。行事においては、しっかりと目標を設定し、一人ひとりの役割をしっかりと分担することが大切です。全員が共通の目標に向かって動くことで、協働の効果が高まります。それぞれが自分の役割を理解し、責任を持って行動することで協働の大切さが実感できます。

 (2)対話活動やグループ学習を取り入れた学習指導
 毎日の学習指導に対話の時間やグループでの協議などを取り入れることは協働の意識や態度を育てる上でとても重要なことです。対話には二人組みでの話し合いや3〜4人でのグループでの話し合いもあります。学習指導で大切なことは、話し合いの目的を明確にして行うことです。
 話し合いの目的には「情報を知る」「考えを修正する」「みんなの考えを練り上げる」「協議して一つに決める」など、学習のねらいに応じて話し合いの目的を明確にすることです。

 (3)異年齢での交流
 例えば、中学校において同一時間で、ソーシャル・スキル・トレーニングを異学年交流で行ったり、中学生が夏季休業中に小学生に学習を教えたり、高校生が中学生に教えたりなど、異年齢での交流活動を実施します。

2 環境
 (1) 支持的風土づくり
 異なる意見や考えを大切にする学級・学年づくりを基盤に他者を大切にする文化を育てます。具体的には小学校での帰りの会での「いいとこ見つけ」や「今日のMVP」などと題しての賞賛活動を行ったり、学級や学年での係り活動を行わせ、振り返りの時間を設け互いの関わりや協力して仕事をすることの大切さを感得させたりなど、いわゆる支持的風土づくりを大切にします。

 (2)モデルとしての教師
 子どもたちと毎日長い時間接している教師の存在は協働の意識を育てる上で大きな役割を果たします。教師自身が協力している姿やお互いを助け合っている姿勢を見せることで、子どもたちは社会で活かせる力を身につけることができると思います。

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