不登校対応の要点の4番目は「継続的支援」です。
不登校や不登校兆候の子どもたちにチームで対応することの重要性は前回述べました。その子どもたちに求められる継続的支援は、進路にも影響する「学びの保障」と悩みや不安の解消に向けた「教育相談」の実施が欠かせません。また、社会的自立に向けた「居場所づくり」と「絆づくり」も忘れてはなりません。
学級に入れなくなった子どもの居場所は校内の「教育支援センター(校内適応指導教室)」*サポートルームなどの名称で、校内に設置された教室がまず考えられます。学校にも行けない子どものためには市や町が開設している「教育支援センター」等、または、NPO法人等が運営しているフリースクールなどが考えられます。その中のどこにも行くことができない子どもたちのためには、オンラインでの支援が考えられます。そこでは、「居場所がある」ということが最も重要なことですが、教育機会確保法が求めている「学びの保障」も忘れてはならないと思います。
「絆づくり」については、それぞれの場所で体験活動や集団での学習などを通して育まれると思いますが、可能であれば意図的にソーシャル・スキル・トレーニングやグループ・エンカウンター等の活動を通して、社会性のスキルを身に付けさせることも考えられます。
前回の記事に示しましたが、支援の状況を支援チームと学校全体での会議で情報共有していくことが重要だと思います・
最後に、確認ですが「居場所づくり」と「絆づくり」は学校として毎日の教育活動や学校が関わる様々な事を通じて常に意識して行わなければなりません。特に学級経営の柱の2つと考えることが大切です。学級が居場所となって子どもたちが「自己存在感」を感じている空間であること。学級の仲間が「自分を大切にしてくれている」「何でも言える、悩みや不安を聞いてくれる仲間がいる」などと、思えるような学級づくりが不登校を未然に防止する最も重要なことです。
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