学校の危機管理 第6回 リスクの定期的評価と改善

 学校では児童生徒の状況や教育活動の実施状況など、定期的に観点を持って注視していくことはほとんどの学校で行われています。と同時に、危機管理の状況も定期的に具体的な観点を定めて評価していくことが重要です。具体的には、リスクマネジメントの観点から以下のようなシートを用いて、評価を行うことも考えられます。

 評価を行う場合、「組織」が機能しているか?、「報告体制」は適確か?、「研修」はなされているか?、「規範意識」は正常か?などを大きな観点として、具体的な項目を以下の表のように定めて定期的に数値化していくことで、リスクマネジメントができると思います。

 上のような表を用いて、定期的に評価していくわけですが、期間としては3学期制の学校であれば最低でも年3回は必要だと思います。逆に月に1回は多すぎると思います。多すぎると評価のための評価になりがちです。評価を行ったらポイントの低い項目、ポイントが下がっている項目については、原因・要因を確実に分析し、改善策を打つことが大切です。改善を図ることがこの評価の目的です。

 実施するうえでのポイントは表の左に「責任者」の欄がありますが、リスク管理の責任者を明確にすることです。学校運営は何もかも教頭先生という学校がいまだにありますが、学校組織マネジメントの観点からは、望ましくないと思います。また、大きな項目ごと評価の観点を「定期的開催」や「定着度」のように変えていることです。さらに、それぞれの数値が低すぎて直ちに改善が必要な項目は「クイック」の欄にチェックを入れ、直ちに改善のための措置を取ります。

 

コメント