いじめを早期に発見する手立て

 いじめを早期に発見するには複数の方法が必要です。以下に一般的は方法を示します。もちろんこの中の1つか2つを実施すればいいということではありません。教職員、児童生徒、保護者、地域の人など様々な立場から、様々な方法でいじめを見逃さないことが重要です。

 1 チェックリスト等による観察

  授業・朝の会・帰りの会、休み時間などに児童生徒の様相を観察し、児童生徒理解に努めます。様々な機関や都道府県の教育委員会などから、いじめを早期に発見するチェックリストが示されていますのでこれを活用します。*「いじめ 早期発見 チェックリスト」で検索しましょう。

 2 アンケート調査の実施

  一年に2〜3回はいじめに特化したアンケートの実施は必要です。また、いじめに限らず学校生活アンケートを年に数回実施し、その質問項目に「嫌な思いをしたことはありませんか?」や「友達関係で不安なことはありませんか?」など、いじめを発見する質問項目を設定することも考えましょう。

 その後、校内いじめ対策委員会に結果を報告します。なお、実施したアンケート等については当該児童生徒が在籍する期間は学校において適切に保管し、整理後いじめの早期発見への組織的な取組に活用します。ただし、情報の取り扱いについては十分留意します。

  また、アンケートの実施においては、周囲の目が気になって真実を書けないことがないよう、例えば全てのアンケート項目で全ての児童生徒が答える必要があるようなアンケートの工夫を行うなど配慮を行います。

 3 教育相談の実施

  定期的な教育相談(個人面談)を学年等に応じて学期に1回程度設定し、児童生徒の不安や悩みの解消を図るとともに、いじめを受けていないか、いじめの加害者になっていないか等、いじめの早期発見の手立てとします。その際、いじめを助長したり、見て見ぬふりをしたりしている人等も含めて考えることが重要です。

 4 相談ポストの設置

  校内に相談ポストを設置し、アンケート等に答えにくい児童生徒の訴えを把握できるようにします。担当者を決め1日1回確認し、いじめの早期対応に努めます。

 5 各種検査の活用

  学校生活における児童生徒の満足感や意欲、学級集団の状態等を測る検査を実施し、いじめの対象となりやすい児童生徒の発見や学級集団の人間関係の状態を把握します。QU検査やiチェックなどがあります。

 6 保護者面談の実施

  学年に応じて年に2回から3回程度定期的に保護者面談を実施し、家庭での児童生徒の様子等を把握します。

 7 家庭用チェックリストの活用

  様々な機関や都道府県教育委員会から家庭でいじめを発見するチェックリスト示されています。学校で組織的に家庭用のチェックリストを活用して、いじめを発見します。*「いじめ 家庭用チェックリスト」で検索しましょう。

 8 地域・関係機関等からの情報提供

(ア)PTA、学校運営協議会委員からの情報提供

  PTAや学校運営協議会委員等がいじめなどの気になる様子を見たり聞いたりした場合、 

学校に知らせてもらえるようそれぞれの会議の機会等で協力を要請します。

(イ)地域住民(民生委員、主任児童委員等)からの情報提供

   卒業生やその保護者を含む地域住民(民生委員、主任児童委員等)がいじめなど  

の気になる様子を見たり聞いたりした場合、学校に知らせてもらえるように、それぞれの 

会議の機会等で協力を要請します。

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