いじめの未然防止の取組
ア 自己指導能力の育成
イ わかる・できる授業づくり
ウ 「居場所づくり」と「絆づくり」
ヱ 人権意識の高揚と規範意識の醸成
オ 他者と協働する態度の育成
ヵ いじめの未然防止教育の実施?
キ゚ SOSの出し方に関する教育の推進
いじめの未然防止の取組の4回目です。今回は人権意識の高揚と規範意識の醸成です。
人権意識の高揚
子どもたちの人権意識の高揚を図る上で最も大事なことは、日々子どもたちに接している教職員の人権感覚だと思います。子どもたち一人ひとりを大切にし、かけがえのない一人の人間として接しなければならないと思います。
人権教育は学校の各教科・特別活動・道徳など全ての教育活動を通して行うものですが、特に体験活動を重視して人権感覚を育てることが大切だと思います。また、体験活動と道徳の時間との関連を図ったカリキュラムも効果的だと思います。
人権教育の指導方法等の在り方について[第二次とりまとめ](H18文部科学省)では以下のような参考例を示しています。
【参考】 「人権教育を行う上での工夫の例」
1 「地域の教育力の活用」:各教科等の特質に応じて、地域人材の協力を得て、地域の教育力を有効
活用して教育活動全体を通じて人権教育を推進する。
2 「体験的な活動」:フィールドワークなどの体験的活動を積極的に活用して、人権についての関
心・意欲・態度、思考・判断、技能・表現、知識・理解の力を育て、人権感覚を育成する。
3 「学習形態、教育方法上の工夫」:人権教育の目的に応じて一斉学習、グループ学習、個別学習な
どを有効に活用し、内容によっては、授業担当教師とゲスト・ティーチャー(地域人材等)とのティ
ーム・ティーチングを取り入れる。また、目的に応じてコンピュータなどの情報機器を活用、体験的
な活動の導入、児童生徒の実態調査などを通して効果的に指導する。
4 「生き方学習や進路学習」:学級活動やホームルーム活動などでの人間としての在り方生き方につ
いての自覚を深める学習や、進路指導の機会等を通して長期的広域的視野から人権教育を推進する。
規範意識の醸成
規範意識の醸成においては、学習指導要領に定めている「社会科」例えば、小3・4○地域の社会生活を営む上で大切な法やきまり、など、また「道徳」、「特別活動」において、規範意識を高め、法やきまりの意義などを学ぶ学習の充実を図ることが基本です。
生徒指導においては、自己指導能力を高めるために、全ての教育活動において、生徒指導の4つの視点「自己存在感の感受」「共感的な人間関係の育成」「自己決定の場の提供」「 安全・安心な風土の醸成」を大切にした指導を行うことが重要だと思います。
また、問題行動(いじめ、暴力行為等)の指導においては毅然とした態度で、正義を貫く指導が求められます。蛇足だと思いますが、誤ったカウンセリングマインドや「受容」と称して、卑怯な行為や間違った行動を容認することは規範意識の醸成には繋がりません。
さらに、全ての教職員が共通の基準(ものさし)を持って子どもたちの指導にあたることが規範意識の醸成のための重要な要素だと思います。
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